楽天スパーSALE反省会「致命的なシステムダウン」

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012年6月3日「日本の景気が動く」

結構大げさなキャッチコピーで始まった、今回で2回目となる「楽天スーパーSALE」。前回は主要8地域?のテレビCMと首都圏での電車内中吊り広告など、リアル媒体(インターネット以外の広告媒体)に大規模な広告展開をして楽天市場の15年の歴史で最高となる流通総額(日商と同義語か?)130億円を達成した、楽天市場でも最大規模のイベント。

出所は怪しい上に信憑性も低い情報ですが、6月3日スーパーSALEの結果

そろそろ各所で情報が出されると思うが、私の伝聞の情報によると、21時頃から想定以上のアクセス増によりシステムがダウン。一番大事なはずの楽天会員がログインしての買い物がほぼ出来ない状態が続いた。サッカーのワールドカップ最終予選の試合終了後急激にアクセスが増えた事が原因との噂もある。 一番コアな22時〜25時頃に「楽天会員が買い物出来ない」という致命的な状態が続いたため、目標であった流通総額200億円に遠く及ばない結果となったとか。楽天市場は急遽48時間のイベント期間延長を決定したが、テレビCMは延長出来る訳もなく、結果として売り上げは間延びした感じで終了するのではないかと個人的には思っている 問題は他にもある。開催期間の延長が決定されたのは恐らく深夜1時頃。出店する店舗には全く相談無しでサポートメールで一方的に延長決定の告知。店舗側のシステムを勝手にいじり、深夜2時(当初の開催期間の終了時間)に販売終了となる設定の商品を問答無用で48時間販売延長した。店舗側への在庫の確認や意思のの確認などは一切行われなかった。

結局大事なのはユーザーがどう思うか

「ユーザー視点」という言葉があり、近年その大切さが色んな場面で問われているが、「ユーザー視点欠如」と思わざるを得ない暴挙なのではないだろうか。楽天市場にとって「ユーザー」が「エンドユーザー(楽天市場会員)」なのか「楽天市場出展者」なのか、それによっても変わるのかも知れないが、自分たちの事だけを考えた決定なのではないだろうか。 楽天市場はその後、出展者の広告などを再掲載するなど出展者救済とも思える措置もとっているので、(楽天にしては珍しく無償で)一概に攻められない話なのかも知れないが、そもそもの原因は何度も繰り返されてきたトラフィックの増加によるシステムのダウン。システムの事はビタイチわからない私がいうのも何だが、「自らトラフィックを増加させる手を打って、トラフィックの増加によりシステムがダウン」まるで喜劇としか思えない。 「まずやってみる」行き当たりばったり的な楽天という急成長企業の持つ、組織としての弱さが表面に出ている気がする。これは個人的な感想でしか無いが、楽天グループ全体が「成長至上主義」なので、バック側の現実に目を背け、きちんとした連携も無いまま成長している様な状態から、未だ抜け出せずにいる。 新進の急成長企業にはありがちな問題なのかも知れないが、今後その点での転換が求められるのは間違いないはず。私がつとめる会社もそんな「成長に環境が追いつかない」企業の一つではあるが、「ユーザーへのちょっとした不誠実」が企業の命取りになる時代。法律面だけではなく倫理的にもユーザーに誠実である事が何よりも大事なのではないかと改めて感じる。 ガラにも無く今日は終止まじめな話であるが、情報の信憑性は噂レベルなので信じないように。

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